太陽光発電システムの設計・解析に、光線追跡ソフトTraceProが活用できることをご存じでしょうか？TraceProに搭載されている「Solar Emulator」機能を使えば、太陽追尾システムのシミュレーションが可能です。再生可能エネルギーとして注目される太陽光を、より効率的に活用するための設計・最適化に役立ちます。
太陽光発電システムを考えるときのポイント
太陽光発電システムの性能は、太陽の位置や日射強度に大きく依存します。いくら高性能なパネルを使っても、太陽光が当たらない方向に設置してしまっては十分な発電は期待できません。では、どのような点に注意すれば良いのでしょうか？ 以下のポイントを押さえておくことが重要です。
- 太陽の向き：一般的に南向きに設置するのが最も効率的とされています。
- パネルの角度：理想的な角度は設置場所の緯度によって異なります。一般的には30度前後がよく用いられますが、季節ごとに角度を調整することで発電効率の最適化も可能と言われております。
- エリアの選定：建物の影や周囲の障害物によって日射が遮られる場所では、発電量が大きく低下してしまいます。また、年間を通じた気象条件も考える必要があります。
- 変換装置（インバーターなど）の選定：集光した太陽光をいかに効率よく電気に変換できるかも、システム全体の性能に直結します。 太陽光を無駄なく取り込み、ロスの少ない変換を行うことが求められます。
TracePro Solar Emulatorの機能
＜太陽追尾と日射性能のシミュレーション＞
- 太陽の移動を通年追跡
- 設置地点毎の環境条件に基づく最適化
- 日射取得量を時間軸で解析、最大エネルギー収集設計が可能
＜詳細な照度解析とデータ可視化＞
- パネルや構成部品毎に光の分布を視覚化した日射量マッピング
- 光の空間分布を表示するカンデラ分布マップ
- 大気中の粒子による光散乱をモデル化、天候変化への耐性予測が可能な散乱分析
- 実環境下での総合的なエネルギー変換効率の時間推移評価ができるトータルシミュレーション
＜太陽光源モデリング＞
- 直通または散乱光の両方を個別にモデリング
- 大気散乱、緯度/経度/標高などの地理的要因を考慮した光源設定
- 波長設定、ステップ間隔、入射瞳径、日射強度なども細かく調整可能
最大効率を目指して
TracePro Solar Emulator では設計・検証・最適化のすべての工程で、太陽光発電システムの可能性を最大限に引き出します。実環境に基づいた高精度な性能予測、柔軟な太陽追尾シミュレーション、そして詳細なデータ解析機能により、効率的かつ実現可能な太陽光システム設計を、より早く・より正確に行うことが可能です。
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