レーザー発振とは、光が刺激を受けることによって光波(こうは)を発生させるプロセスで、自然放出と誘導放出の両方に依存します。レーザー発振では、自然放出と誘導放出を繰り返すことによって光波が増幅され、光の出力パワーが高まり、レーザー発振されます。

目次

  1. 波長の世界
  2. レーザーの種類
  3. レーザーで何ができる?
  4. アプリケーションに合わせたレーザーの選定 
  5. レーザー関連のお悩みはご相談ください

波長の世界

レーザーには励起媒体として固体・気体・液体・ファイバー・半導体などがあり、種類によって異なる波長・出力・エネルギーを放出します。

例えば、目に見える光の虹は、波長の特性をよく表しており、虹の色を順番に書くと波長の長短が良くわかります。

また、波長には目に見える波長から見えない波長があり、紫外線のUV、目にみえる可視光、赤外線のIR帯域などがあります。

UV(紫外線)

レーザーの波長としては短波長となります。
出力やエネルギーが小さいものでも、UV光は分子の鎖を切る特性がある為、加工精度が必要なフィルムやウェーハの加工を得意としております。

可視光

一般的に380nm~780nmと言われ、青・緑・赤と基本3原色です。主にレーザーポインタや皮膚治療、ディスプレイ照明などに使われております。

IR(赤外線)

赤外線で波長としては長波長となります。赤外の中でも近赤外・赤外・遠赤外とあり、それによって加工しやすい材料が異なります。
近赤外(1.06μm)では金属系の加工に向いていますが、赤外(10.6μm)になると、非金属(ゴム・木材・プラスチック)の加工に向いております。波長と材料の吸収特性によって、加工精度が異なります。

レーザーの種類

レーザーには結晶、ガスやファイバー、半導体など、励起媒体によって様々な種類があります。

固体レーザー

個体レーザー
固体レーザーとは、その名の通り、人造の宝石や結晶、ガラスなどの固体を利用して発振するレーザーです。
基本的な構造は、YAGレーザーの場合、イットリウム(Yttrium)・アルミニウム(Aluminum)・ガーネット(Garnet)の複合結晶に、微量のNd(ネオジム)を添加して得られる固体物にLDやランプなどの光エネルギーである活性原子をいれることでレーザー発振(波長:1,064nm)します。
代表的な固体レーザーとして、ルビーレーザー・YAGレーザー・Tiサファイアレーザー・ガラスレーザーがあります。

液体レーザー

有機色素を溶かした溶液を媒体としたレーザーです。色素レーザーとも言われ、この色素を小さく透明なセルボトルに入れて種光(N2レーザー)を入れると色素に応じたレーザー光を発振します。

気体レーザー

気体レーザー
ガスを媒体としたレーザーです。代表的なものは、炭酸ガスのCO2レーザーヘリウムネオン(He-Ne)レーザーなどです。

半導体レーザー

半導体レーザーは半導体に電気を通すことで励起させたレーザーです。半導体のp型とn型が電気を通すことで接合し、電子とホールを結合して光が放出されます。

いわゆるダイオードレーザーやレーザーダイオードはこの半導体レーザーになります。また、半導体の構成により波長や周波数で幅広く製品があります。

レーザーで何ができる?

レーザーには波長や周波数、出力、エネルギーによって、アプリケーションが数多くあります
金属や半導体の加工やLiDARのような測量技術、目の手術やしみとり向けとしてなど様々なアプリケーションで利用されております。今や我々が生活をする上で必要不可欠なツールとなっております。

アプリケーションに合わせたレーザーの選定 

何を加工するか、何に照射するかなど、内容によって使用するレーザーの選定は様々です。

レーザーの価格は安価な製品とは決して言えません。アプリケーション内容とコストを考え、場合によっては別の加工選定をお勧めする場合もございます。

レーザー関連のお悩みはご相談ください

弊社では世界各国のレーザーをはじめ、様々な光学関連製品を取り扱っているグループ会社がございます。

レーザー光源はもちろんのこと、ミラーや波長板、結晶、検出器、チラーなど数多くの製品を取り揃えております。レーザーを活用した製品の開発・研究など、レーザーに関するお困りごとはお気軽にご相談ください。

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