食品開発における食感分析の重要性
食品開発に携わる皆様は、日々、現場でこんなお悩みを抱えておられませんか?
- 食品開発においてテクスチャー特性をデータ化して蓄積・比較・分析したい。
- 安定した品質の商品を作る為の目安を数値で管理したい。
- 個人差、体調のバラつきに依存する人の官能試験から客観的な数値管理に移行したい。
- 官能試験に加え、定量性や客観性をデータで補い製品開発や販促PRに役立てたい。
最新の研究では、食べ物のおいしさを決定する要素として6割を占めるのが「食感」だということが判明しています。そのため、食感の良さと売上状況の関連性の調査といった形で、食感をいかに数値化・データ化するかという点に注目が集まっています。
従来は、食感という人の官能試験によるデータのみでしたが、人による試験ではどうしてもその日の体調や個人の感覚によってバラツキが生じてしまいます。しかし、きちんとデータ化するためには、機械による食品試験へと変更していく必要があります。
また食感の数値化を行うことで、定番商品の再現性を高めることができます。人による感覚的な食品製造になってしまうと、その日の環境や人に左右されてしまい、若干食感が変わってしまうことがあり、品質のばらつきが問題になってしまいます。しかし食感の数値化を行うことで、定番商品をしっかり再現することができるので、より多くの消費者に長く愛される商品へと進化させることもできるようになります。
こうした状況から、特に食品開発を行うメーカーの開発者の方々から、最近は当社も多くお問い合わせをいただいております。
テクスチャーアナライザーとは?
こうした食感の数値化を実現する装置「テクスチャーアナライザー」について、ご紹介いたします!
テクスチャーアナライザーとは、食品等の計測対象物に対して、様々な角度から分析・解析をすることができる計測機器です。ポテトチップスのような計測対象となる食品を、上下左右から力を掛けることで、食品の引っ張り、圧縮強度を計測するのがテクスチャーアナライザーの主な仕組みです。
テクスチャーアナライザーの最上位機種CTXには、次のような特徴があります。
- 食品の食感(硬さ、凝集性、粘着性、弾力性、粘性等)を数値化出来ます。
- 圧縮、引張、荷重・荷重保持、破裂、ブルーム、すり身、TPA等、主要なテストモードを搭載しています。
- TPA試験では「官能試験と相関があると信頼される値」が測定出来ます。TPAモードを使うと嚥下困難者用介護食の評価にも活用できます。
- ロードセルは100gから100kgの全8タイプ。一つの本体で用途に合わせロードセルを交換して使用できます。
- オプション治具が200種類以上と豊富ですので、多種多様なサンプルに対応出来ます。
- 専用ソフトウェアを使用すれば、より詳細な評価・分析が可能です。グローバル展開する医薬品・医療用具メーカー様にて対応が急務なFDA(米国食品医薬品局)が定める電子記録・電子署名 21 CFR Part11に対応します。
食品以外にも使えるテクスチャーアナライザー
食感の数値化をするテクスチャーアナライザーですが、実は食感以外にも、下記のようなものに対して使用することができます。
- 化粧品の強度や使用感の評価
- ブルーム試験
- 包装材評価
- フィルム引張強度
- 突き刺し強度評価
- 接着剤や潤滑剤の粘着性評価を始め
- 各種工業製品等の物理的特性評価
テクスチャーアナライザーは、食感の数値化・測定評価のために使用することが主な用途ではありますが、そのほかにも大きなメリットがあります。それは、材料の良品を見極めることによる歩留まり向上です。
食感の数値化のことなら、ものづくりサイエンスナビまで!
ものづくりサイエンスナビを運営する入江株式会社では、テクスチャーアナライザーに関する事例やポイントに関する情報を発信するだけでなく、実際の装置のデモ要請に対しても対応しています。
テクスチャーアナライザーCTXは、使い方次第で様々な業種や用途で活用いただけます。 当社は目に見えないものを見える化する、感覚の数値化のプロとして、お客様のご要望に応じて様々な装置のご提案をいたします。
食感の数値化・感覚の数値化に関してお困りの方は、ものづくりサイエンスナビまでお気軽にお問い合わせください!