労働災害の発生状況
昨今の労働災害の発生状況は、令和元年の数字で125,611人にものぼっています。特に製造業では27,842人と、業種別でも最も多い数字であり、具体的には下記のような事例が多く発生しており、また年々その数も増加傾向にあります。(出典:厚生労働省 労働災害状況より)
事故の型別 労働災害の発生状況
1. 転倒
2. 墜落・転落
3. 動作の反動・無理な動作
4. はさまれ・巻き込まれ
5. その他
労働災害を防ぐためには、ゼロ災運動を始めとする事前の対策(安全方策とも)が重要であると言われています。今回は事前対策としての「はさまれ・巻き込まれ」の安全対策の実例をご紹介していきます。
ボールミル導入の落とし穴
あるお客様で研究設備として、小型のボールミルの導入を検討していました。
ボールミルとは粉砕機の1種で、セラミック製のボールと、材料の粉を容器に入れて回転させることによって粉末にする装置です。工業用途として使われることも多いですが、医薬では原薬をより細かく、溶けるように使われたり、食品分野では抹茶の粉砕などに使用されることもあります。
設備導入に際して、メーカーとして対応が出来る安全対策は、ボールミル全体を透明塩ビのカバーで覆うことで回転部分に触れること防ぐことでしたが、お客様では社の規定として、インターロックを必ず付けなければなりませんでした。
インターロックとは、ある一定の条件が整わないと他の動作が出来なくなる機構のことで、今回ではボールミルのカバーの蓋がしまっている状態でなければ電源がONにならない状態となります。(作動中に開けるとバチンと電源がOFFになることで、作業者の安全を担保します。)
メーカーでは対応不可でしたが、販売主である弊社にて対応をしました。実際はリミットスイッチカバーの蓋に設置すること、作業中はパトライトが点灯すること、電気的なつなぎ込みをしました。
様々な安全対策
今回は小型ボールミルの具体的な安全対策の一例をご紹介しましたが、メーカーだけでは対応が出来ない事例を、弊社でワンストップ解決をした事例でもあります。
・古い設備のため安全対策を行わないで使っている装置がある。
・メーカー対応が不可である場合にどうするべきか困ってしまう。
・小さい装置のため、対応してもらえるか不安だ。
・取引先の数が多く、対応が煩雑だ。
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