年々高まる気温の上昇とともに夏期にファン付きのウェアを来ている光景が目立って増えてきました。普通のファン付きウェアではなく、防爆エリアで着用できるウェアのご紹介です。

目次

  1. 防爆エリアでファン付き作業着が着用できない
  2. 防爆ファン付きウェア
  3. リスク低減
  4. 作業環境の改善に

防爆エリアでファン付き作業着が着用できない

多くの製造・化学プラント・建設現場では、爆発性雰囲気が発生しうる防爆エリアにおいて作業が行われています。

一方で、高温・高湿環境化では作業員の熱中症リスクが増大し、特に着用する作業着の通気性や冷却性能が十分でないと、身体的負荷が大きくなります。

また、防爆エリアで使用可能な「ファン付き作業着」は、従来から限られた分類(例えばⅡA等)対応にとどまり、より厳しいガス種・分類エリア(ⅡB T3など)では使用できないという制約もありました。

このため、「防爆環境下でも快適に空気を循環させ、長時間作業を支えるウェア」が求められていました。

防爆ファン付きウェア

この課題に対して、防爆ファン付きウェア「AIR FLOW PRO (エア フロー プロ)」は以下の特徴を備えています。

防爆構造「Ex ib IIB T3 Gb」に対応。これによりCO・エタノール・エチレン・EOを含むⅡB T3分類エリア(比較的着火しやすい可燃性ガス環境)での使用が可能です。

ファン+バッテリーユニット構成で、連続使用時間「約8時間(風量:強)」を実現。バッテリー約200g、1台で2台のファン駆動可能。小型・軽量設計です。

ウェア本体には、肩・背中・脇に空間を確保した立体構造、背中排気孔マチ・メッシュ、袖内側メッシュなど、効率的な気化熱排出による通気・冷却性能を備えています。使用生地には高静電素材「ELEARTH」、防炎・静電気帯電防止素材「BREVANO PLUS」を採用。

作業現場で便利な機能:両胸にガス検知器固定用ループ、左袖ペン差しポケット、脇消臭テープ、背中内側保冷剤ポケットなどを装備しています。

リスク低減

防爆エリア(例:石油化学プラント、化学工場、可燃性ガス雰囲気のある現場)でも、ファン付きウェアを安心して活用できるようになり、着用者の熱中症リスクを低減できます。

また長時間作業でも「バッテリー交換の煩わしさ」や「ファン停止による空気循環停止」の懸念を軽減し、作業効率と安心感が向上します。

通気・冷却性能をウェア自体に持たせることで、従来より「蒸れ/不快感/暑熱感」の軽減が期待でき、作業者の快適性・集中力の維持に寄与します。

作業着にガス検知器固定ループなどのオプションを備えることで、作業環境に応じた現場対応力を強化できます。

作業環境の改善に

「防爆+冷却/通気」という二重の安全・快適性を備えた革新的なウェアにより、作業員保護レベルを大幅に向上できます。

熱中症対策や作業環境の改善は、労働安全衛生上の責任・法令対応(例えば「職場における熱中症予防基本対策要綱」)にも資するもので、企業の安全管理体制を強化できます。

作業効率や快適性向上により、作業者の疲労軽減・ミス削減・生産性向上にもつながるため、現場運用コストやリスク低減にも寄与します。

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