後を絶たない毒物・劇物の流出事故。土壌汚染は環境問題のみならず、操業停止や企業の信用低下にもつながる恐れがあり、万全の対策が必要です。当記事では、毒物・劇物の流出を未然に防ぐことができた事例をご紹介します。
薬液漏洩による土壌汚染の影響
製造工場では、人体に影響を及ぼすほどの危険な薬品を多く扱います。
これらの流出、漏洩による事故は後を絶ちません。
毒物または劇物の流出事故は、2019年4月~2020年3月の1年間で、実に114件もの報告が挙がっており、その原因は、設備の老朽化や部品の劣化によるものが多く見られます。
薬液の漏洩は健康被害や環境問題につながるばかりでなく、長期にわたる業務停止や企業の信用低下につながりかねない重大な事故になります。
後回しが、あわや大惨事に!
酸性の薬液を扱う業界のとあるお客様では、廃液処理の工程で、薬液を屋内の貯水槽に一時的に溜めておく過程がありました。
繰り返しの使用により、貯水槽が老朽化していることは認識していたものの、
・他の業務があり、対応の優先順位が低い
・ラインを停止するのは大変
などの理由から、ついつい後回しになっていました。
しかし、槽内FRP塗装の一部が剥がれてしまったことで、とうとう後回しにできなくなり ・ ・ ・
(↓薬液をすべて排出した際の写真)
薬液を抜いてみるとコンクリートは侵食されており、少し削っただけでボロボロに崩れてしまいました。
さらに、槽の底面のFRP塗装も剥がれていました。
もしもこのまま放置していたら、土壌汚染を引き起こしていたかもしれない ・ ・ ・
現場調査、御見積は当社にお任せください!
こちらのお客様では、
初回調査で現場の状態を確認し、工事にかかる概算費用を算出。
案件が具体的になったところで2回目の調査を行い
資材の搬入経路や、作業手順をお客様と共有しました。
また、今回は用途に合わせた補修用のセメントと、張替用のFRPを選定の上
塗装方法にいたるまで事前にご説明し、安心して施工に進んでいただきました。
(↓セメント塗装中の写真)
さらに、貯水槽内に耐食性のタンクを設置して、タンクの中に薬液を溜める構造にしたことで、
漏洩対策の強化を実現しました!
併せて周辺土壌の調査も行い、環境基準以下である確認を行うことも可能です。
お客様の現場で、安全に関わる部分や、工事についてお困りではありませんか?
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