分析対象の多様化と検体数の増加に伴い、分析装置そのものだけでなく、サンプル前処理工程の効率化や標準化が重要な課題となっています。なかでも固相抽出(SPE)は、環境分析や食品分析、製薬分野で広く利用される前処理手法ですが、多くの工程を伴うため作業者への負担が大きく、自動化への期待が高まっています。

目次

  1. 固相抽出工程の自動化ニーズが高まる分析現場
  2. 固相抽出の全工程を自動化するLabTech SPE2000
  3. PFAS分析にも対応する低バックグラウンド設計
  4. 環境分析から食品・化学・法科学まで幅広く活用

固相抽出工程の自動化ニーズが高まる分析現場

固相抽出は、微量成分の濃縮や夾雑物の除去に欠かせない前処理技術です。
しかし、活性化、試料導入、洗浄、溶出、回収といった複数工程を手作業で行う場合、作業時間が長くなるだけでなく、オペレーターによるばらつきが分析結果へ影響するリスクがあります。

さらに近年では、PFASをはじめとする新規汚染物質への対応や食品中の農薬・動物用医薬品残留分析など、高感度かつ高精度な分析要求が増加しています。

こうした背景から、前処理工程の自動化による効率向上と品質管理の強化が求められています。

固相抽出の全工程を自動化するLabTech SPE2000

LabTech SPE2000は、固相抽出の全ワークフローを自動化した多チャンネル対応の全自動SPEシステムです。
カートリッジの活性化から試料導入、洗浄、溶出、回収までを自動で実行し、無人運転にも対応します。

6チャンネルまたは8チャンネルの同時運転が可能で、1バッチあたり最大60検体または80検体を処理可能な高スループット設計を採用。
リアルタイムで溶媒量や圧力、運転状態を監視しながら、安定した抽出条件を維持します。

さらに特長的なのが、内蔵オンラインろ過システムです。試料導入時に自動でろ過を行うため、高濁度試料や複雑なマトリックスを含むサンプルにも対応。
粒子によるSPEカートリッジの閉塞を防ぎ、消耗品寿命の延長と作業効率向上を実現します。

PFAS分析にも対応する低バックグラウンド設計

SPE2000の大きな優位性は、PFAS、フェノール類、フタル酸エステル類など新規汚染物質分析に対応した低バックグラウンド設計にあります。

分析対象成分への影響を最小限に抑えることで、高感度分析を支援するとともに、PFAS前処理にも対応。
近年規制強化が進む環境分析分野において、将来を見据えた分析基盤の構築に貢献します。

また、Androidベースのタッチパネルインターフェースを採用し、抽出工程を視覚的に管理可能。操作性とトレーサビリティを向上させ、経験の浅いオペレーターでも安定した運用を実現します。

環境分析から食品・化学・法科学まで幅広く活用

LabTech SPE2000は、環境分析におけるPFAS、PAHs、PCB、抗生物質、ニトロベンゼン類の分析前処理をはじめ、食品・農産物中の農薬残留、動物用医薬品残留、マイコトキシン分析など幅広い用途に対応します。

さらに、化学工業分野における微量有機汚染物質分析や、中薬材の安全性評価、法科学分野での下水検査や毒物分析など、多様なアプリケーションで活用が可能です。

分析ラボにおける前処理工程の自動化は、単なる省力化ではなく、分析品質の向上と人材不足への対応を同時に実現する重要なテーマです。
LabTech SPE2000は、高スループット処理、PFAS対応、オンラインろ過機能を兼ね備えた全自動固相抽出システムとして、次世代の分析ラボ運営を支える有力なソリューションといえるでしょう。

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