食べ物のおいしさに対する貢献度は味とテクスチャーが最も大きいと言われています。特に固形食品では、食感は味よりも重要な役割を果たしているという研究もあります。
そんな食品の「食感」を数値化し、定量データを蓄積・比較・分析できるようになったらいいな、と思ったことはありませんか?
なぜ「食感の数値化」が重要なのか
食品のおいしさを決定づける要素の中で、食感は味と並んで最も重要な要素です。
※柳本正勝氏の研究よると、特に「固形食品においては食感は味よりも重要な役割を果たしている」ということが示唆されています。
従来の食感評価は、人の感覚に頼った官能試験が主流でした。しかし、官能試験は担当者の経験や体調、個人差に左右されやすく、客観的な評価が難しいという課題があります。
そこで注目されているのが「食感の数値化」です。テクスチャーアナライザーを用いることで、食感を客観的な数値データとして捉えることができます!
食感の数値化には、以下のようなメリットがあります。
本記事では、食感の数値化を実現する「テクスチャーアナライザー」について、その機能や活用事例、導入メリットなどを詳しく解説していきます。
テクスチャーアナライザーとは?
テクスチャーアナライザーは、食品等の計測対象物に対して、様々な角度から分析・解析をすることができる計測機器です。
計測対象となる食品を上下左右から力を加えたり、圧縮したり、引っぱる等によって強度を計測し、数値化することによって数値化します。
以下のように、肉の歯ごたえやポテトチップスの「パリッ」とした食感を数値化することも可能です。
最上位機種CTXの特徴
- 1台で様々なテクスチャー特性(硬さ、凝集性、粘着性、弾力性、粘性等)を数値化
- 圧縮、引張、荷重・荷重保持、破裂、ブルーム、すり身、TPA等、主要なテストモードを搭載
- ロードセルは100gから100kgの全8タイプ。用途に合わせてロードセルを交換して使用可能
- オプション治具が200種類以上と豊富ですので、多種多様なサンプルに対応可能
- TPA試験では「官能試験と相関があると信頼される値」が測定可能!TPAモードを使うと嚥下困難者用介護食の評価にも活用可能
- 専用ソフトウェアを使用すれば、より詳細な評価・分析が可能です。グローバル展開する医薬品・医療用具メーカー様にて対応が急務なFDA(米国食品医薬品局)が定める電子記録・電子署名 21 CFR Part11に対応
専用ソフトウェアによる計測条件設定や結果グラフ表示の例
食品以外にも使えるテクスチャーアナライザー
テクスチャーアナライザーは、食感の数値化・測定評価のために使用することが主な用途ではありますが、材料の良品を見極めることによる歩留まり向上を目的に、食品業界以外でも活躍しています。
実は食感以外にも、下記のようなものに対して使用することができるのです!
- 化粧品の強度や使用感の評価
- ブルーム試験
- 包装材評価
- フィルム引張強度
- 突き刺し強度評価
- 接着剤や潤滑剤の粘着性評価
- 各種工業製品等の物理的特性評価
デモ可能です!
ものづくりサイエンスナビを運営する入江株式会社では、テクスチャーアナライザーに関する事例やポイントに関する情報を発信するだけでなく、実際の装置のデモ要請に対しても対応しています。
テクスチャーアナライザーCTXは、使い方次第で様々な業種や用途で活用いただけます。 当社は目に見えないものを見える化する、感覚の数値化のプロとして、お客様のご要望に応じて様々な装置のご提案をいたします。
食感の数値化・感覚の数値化に関してお困りの方は、ものづくりサイエンスナビまでお気軽にお問い合わせください!