半導体製造における歩留まり向上に寄与する光学設計シミュレーションソフト「TracePro」をご紹介!露光装置や検査装置の設計段階における解像度・重ね合わせ精度等を高精度にシミュレーションし、開発期間の短縮・品質向上に貢献します。
目次
半導体製造において加速する微細化・高集積化の課題
半導体デバイスの微細化・高集積化が加速する状況下で、特に装置設計者やプロセスエンジニアの方は高精度化、開発期間の短縮、コスト削減等、様々な課題に直面しています。
上記のような課題を光線追跡シミュレーションソフト「TracePro」なら解決できるかもしれません。
光線追跡シミュレーションソフト「TracePro」とは?
概要
TraceProは、照明および光学システムの設計・解析・最適化のためのシミュレーションソフトウェアです。直感的なCADインターフェースを備え、高精度な光線追跡により、システムの性能を視覚的かつ定量的に評価することができます。
特長
高精度なソリッドモデリングエンジン
複雑な3D形状を正確にモデリング。レンズ設計やCADファイルのインポートにも対応。
高速かつ正確な光線追跡
光線の相互作用を忠実に再現し、システム全体の光学性能を精密にシミュレート。
用途に合わせて光線追跡のモード選択が可能です。
- 解析モード
比較的少ない光線数で高速に解析を行い、任意の面における光学的相互作用を評価できます。設計の初期段階での検討に適しています。 - シミュレーションモード
大量の光線を用いて高精度なシミュレーションを行い、システム全体の性能を詳細に評価できます。最終的な設計検証などに適しています。
豊富な光学特性データベース
さまざまな光学材料、表面特性、散乱、蛍光などの特性をデータベースから選択可能。
ユーザーフレンドリーなインターフェース
CADに似た操作性で、初心者でも容易に習得可能。
強力なマクロ機能
Scheme言語を用いたマクロ機能により、複雑な解析や設計作業を自動化
半導体分野における応用例
フォトニクスデバイスの設計
シリコンフォトニクスやオプトエレクトロニクスなどの分野で、光線追跡ソフトは多く用いられます。光通信デバイス・フォトダイオード・光ファイバーカプラー・光変調器・LEDなどの設計では、光の伝播、反射、屈折を正確にシミュレーションすることが重要です。
光ファイバーカプラーの設計
光線追跡ソフトを使って、光が効率的にファイバーに結合されるように、設計段階で光の経路をシミュレーションし、最適化できます。
シリコンフォトニクス
シリコンを基材とした光通信デバイスでは、光の波長に合わせたナノ構造を設計し、その挙動を評価するためにシミュレーションが使われます。
リソグラフィ技術
フォトリソグラフィでも光線追跡ソフトが利用されます。フォトリソグラフィでは、マスクを通して露光される光がレジスト層にどのように到達し、どのようにパターンが形成されるかが重要であるためです。
光学系の最適化
リソグラフィ装置の光学系(レンズやミラー)の設計や最適化に光線追跡シミュレーションを活用し、高精度なパターン形成を可能にします。
干渉と回折の解析
ナノスケールのパターン形成では、光の干渉や回折がパフォーマンスに影響を与えます。これらの複雑な光学現象をシミュレーションすることで、製造プロセスを最適化できます。
LEDやレーザーの設計
半導体デバイスに組み込まれる光源、たとえばLEDやレーザーも光線追跡シミュレーションを使って効率的に設計可能です。
光源から放出された光がどのように周囲のレンズやリフレクターに影響されるか、あるいはどのように均一に照射されるかをシミュレーションすることで、最適な設計を実現します。
太陽電池(ソーラーパネル)設計
半導体材料を使用する太陽電池の効率向上にも光線追跡シミュレーションが役立ちます。シミュレーションを使って光がどのようにパネルの表面や内部で反射・吸収されるかを解析し、吸収効率を最大化するための構造設計を行います。
表面構造の最適化
光線追跡を使って、ナノテクスチャや反射防止コーティングが光の吸収に与える影響を評価できます。
多層構造の評価
複数の半導体層を持つ太陽電池の内部で光がどのように振る舞うかをシミュレーションすることで、効率的な光吸収を達成できます。
集光装置の設計
太陽光を効率よく半導体材料に集光するために、レンズやリフレクターの形状を最適化します。 これにより、光の吸収を最大化し、太陽電池の変換効率を向上させることができます。
イメージセンサーの開発
デジタルカメラやスマートフォンに使われるCMOSイメージセンサーやCCDセンサーでも、光線追跡シミュレーションは重要です。
ピクセルごとに光がどのように集まるか、色フィルターの影響やレンズとの組み合わせなどをシミュレーションして画質の向上や効率化を図ります。
【無料トライアルあり!】「TracePro」を導入するメリットまとめ
半導体デバイスの開発サイクルは短縮化しており、今後このような状況は続いていくと思われます。
開発期間の短縮や設計プロセスを効率化するにあたって、シミュレーション技術の活用などを検討してみてはいかがでしょうか。