石英とは ガラス

ガラスは個人の生活においても身近な材料ですが、産業用でも幅広く使用されている材料です。
この記事では、産業用途でよく使用されている石英ガラスを中心に、ガラスの知識をご紹介いたします。

目次

  1. ガラスの特徴
  2. ガラスと金属や高分子材料との比較
  3. 成分によるガラスの種類
  4. 石英ガラスの特徴
  5. ガラスのご相談、承ります

ガラスの特徴

ガラスは、主に以下のような特徴を持っています。

  1. 透明で光を透過する
  2. 電気を通さない
    (ガラスは絶縁材料で電気を通しません)
  3. 組成を変えることができる
    (組成を変えていろいろな性質を持ったガラスを作ることが可能です)
  4. 比較的強度があるものの、脆い
  5. いろいろな形を作ることができる

ガラスと金属や高分子材料との比較

ガラス
(ソーダ石灰ガラス)
金属材料
(鉄)
高分子材料
(ポリエチレン)
透明度 透明 不透明 透明もあり
導電性 絶縁体 導電体 絶縁体
耐熱 500℃まで曲がらない 高温で曲がる 100℃で曲がる
力を加える 強い力で割れる(もろい) 曲がるが割れない 小さな力で曲がるが割れない
錆び 錆びない 錆びやすい 錆びない

成分によるガラスの種類

石英ガラス

石英ガラス

石英ガラスは二酸化珪素(SiO2)から作られるガラスで、SiO2純度が高いものを指します。金属不純物が極めて少なく(10ppb~数10ppmレベル)、この純度の高さが石英ガラスだけが持つ光の透過性、耐薬品性、耐熱性といった優れた物性をもたらします。 実験器具、半導体製造装置部品、そして光ファイバーまで幅広い産業用途で使われています。

a.光の透過性
一般のガラス類と比較し、目に見える可視光のみならず、紫外~赤外の広い波長範囲に渡って非常に高いという特徴を持ちます。

b.耐薬品性
化学的に安定しており、優れた耐薬品性を持ちます。


c.耐熱性

1000℃程度の高温まで使用でき、熱膨張計数も小さいため急激な温度変化にも耐えられます。


d.高純度

SiO2のみからできており、金属の不純物をわずかしか含んでいません。そのため、微量の不純物を嫌う環境の使用にも耐えることができます。

ソーダ石灰ガラス

SiO2のほか、酸化ナトリウムや酸化カルシウムを主成分としています。窓ガラスやビン、食器など身の回りにある大部分のガラスはソーダガラスです。

ホウケイ酸ガラス

ソーダ石灰ガラスに酸化ホウ素を加えたガラスです。耐熱性に優れ、熱膨張率も少ないガラスでパイレックスガラスはこの部類に入ります。

鉛ガラス

耐熱性や耐酸性には劣るものの、高い屈折率を持つため光学部品に多用されています。

石英ガラスの特徴

性質 石英ガラス ソーダ石英ガラス
成分 SiO2 Na2O、CaO、SiO2他
透明性 近紫外、可視
近赤外線にわたり透明
可視部透明
屈折率 1.47 1.52
密度 2.2 2.5
耐熱性 1300℃まで軟化しない 600℃で軟化
耐熱衝撃性 酸に溶けない 酸に浸すとナトリウムが溶け出す
用途 光ファイバー、半導体精製容器等 窓ガラス、ガラスびん

ガラスのご相談、承ります

当社では、産業用に石英ガラスを多く加工・納入させていただいております。
いま使っている品物の品質に課題感がある、そもそも加工を依頼できる先がないなど、ガラスに関するお困り事がありましたらお気軽にお問合せください。

参考文献 「トコトンやさしいガラスの本」 作花済夫監修 日刊工業新聞社 2004年
東ソー・クォーツ株式会社 HP
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